Time Stranger(第１章) (ページ2)

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智の言った通り、安全そのものだった
たまーに狼とかが現れることもあったが臆病なのかふたりの姿を見ると逃げて行く

「どれくらいで着くんですかね」

ほのかに暗くなってきた空を見上げてカズナリが問いかけた

「んー、もうちょっとだと思う」

「なんですかそれ」

答えがフワフワしすぎでしょう

「懐かしいなぁ…」

「以前にも来たことがあるんですか？」

あれだけ大きなブランディアの森で育ったんだ
ここと繋がっていてもおかしくない

「うん。ずーっと昔にね。だいぶ変わっちゃったみたいだけど」

そう言ってサトシは愛おしそうに木々を見回した

本当に不思議な人だ
凡人にはわからない、なにか感じるのかもしれない

「でもね、本質は変わらないんだ。やっぱりここは…とっても優しくてあったかい」

正直カズナリにはこの森もブランディアよ森もそう大差はなく感じる
ただ少し、ほんの少しだけこの森に流れる空気は和やかなような気もする

「ほら、カズナリ！出口だ、出口が見えてきたよ？」

指差した先には小さな光

「ほんとだ…」

サトシの言った通りだね