【GIANTS】短編集6

☆好き嫌い［石川慎吾］ ページ43

石「A朝やで、起きいや」









慎吾の家にお泊まりした翌日









「…慎吾起きるの早い」









石「お前が遅いん





今日どっか行きたいんやろ？」









私のわがままのために早起きしてくれたと思うと頬が緩む









「んふふ」









石「なに笑っとん、きもちわるい」









悪口を混ぜられたけど無視無視









「やっぱお家デートしよー？」









お出かけしたいとは言ったけど家でのんびりするのもいいかな？って









石「ええの？」









「うん」









あ、今ガッツポーズした笑









着替えなどを済ませて寝室を出れば統一感のあるリビングに出る









「お家デートってなにする？」









石「確かにやることないな笑」









とりあえずソファーに並んで座る









沈黙が流れるけど気まずくないのはきっと慎吾とだから









その沈黙を破ったのは慎吾









石「手繋ご」









「えーどうしよっかなー」









石「ならええわ」









「あ、嘘だから！繋ぐ！」









引っ込めかけた慎吾の左手に自分の右手を重ねる









家では繋ぐって本当だった









石「せや、お互いのどこが好きか言うてこ」









「えー、恥ずかしいじゃん」









石「あーそ、俺の好きなとこないんやな」









今日の慎吾はどこか意地悪だ









ニヤニヤとしながら手に力を入れられれば答えるしかない









「慎吾から」









石「ええよー、1つ目は朝起こすときふわふわしててかわええ」









そんなこと初めて言われたよ









ストレートに可愛いなんて滅多に言われないから反応に困ってしまう









「えーとね、私のわがままいっぱい聞いてくれる」









石「俺の笑顔をつくってくれる」









「え、えーっと、野球してる時キラキラしててかっこいい」









慎吾は恥ずかしげもなくスラスラ述べてくれる









石「もうギブ？」









「うん、あかんです」









石「あかんです笑









あれや、たまに無理に関西弁使うんもかわええ」









恥ずかしくそっぽを向いた私をからかうような慎吾









石「でも嫌いなとこもあるで」









「え？ほんと？」









不安になって聞き返すと









石「Aと一緒におると心臓痛くなるとこ」

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