【GIANTS】短編集

匂い１［石川慎吾］ ページ2

あなた→「」 石川選手→石「」






ただいまとてつもなく混乱しています






ジャイアンツのトレーナーである私






昨夜、選手の皆さんに誘われ
飲み会に行ったことは覚えている






寒さを感じ目を開けると
見慣れない天井
爽やかででもどこか甘い匂いの布団






多分酔いつぶれた
そしてここは石川選手の家






なんで分かるかって？
好きな人の匂いはわかる






え？みんなわかるよね？
私って変態？
ま、叶わないんだろうけど






でも、ベットは神聖な場所では？






カチャ






どうしたものか悩んでいたら
控えめに開けられた扉






「おはようございます」






一応挨拶






石「あ、おこしてもうた？おはよう」






予想通り石川選手だった
オワッタ





飲み会で酔いつぶれ迷惑をかけて
嫌われた
とりあえずベットから降り土下座






石「え、ちょ 何してんねん」






「ご迷惑をおかけしてしまいベットまで」






石「大丈夫やで？そんな謝らんでも笑
Aやから寝かせたんや」






そんな事言わないでよ
少し顔を上げる






すると石川選手が近づいてきた
そして私の前にしゃがむ






やっぱり怒られる？






石川選手の手は私の方に伸びてきて、
怖くなってギュッと目をつぶる






でも次に石川選手から発せられた言葉は
思いもよらないものだった






石「その顔はズルすぎるって、かわいすぎんねん」






伸びてきた手はそのまま私の
背中にまわり私の体は石川選手に包まれる






あぁ私の大好きな匂いだ
あの布団と同じ
爽やかで甘い優しい匂い






いや、まって？
私今抱きしめられてるんだよね？






私が焦ってるのが伝わったのか
石川慎吾は少し体を離す





暖かな体温が離れていく
寂しさを感じていると






石「本当はもっとロマンチックに言おう
思ってたんやけどな？」






あのいつものキラキラした笑顔ではない
ちょっと真面目な柔らかい微笑みで続ける






私は知っている
石川選手は緊張するとこの笑い方をする






「な、何ですか？」






石「俺お前のこと好きやねん。めっちゃ。
正直 一目惚れ？みたいな笑
付き合ってくれん？」






ごめんな？こんなシチュエーションで






なんて謝る石川選手
返事はもちろん






「よろしくお願いします。私も大好きです」






石「ほんま？もぉー良かった！」






そしていつものキラキラした笑顔で喜ぶ
でも私はあの事が気になってしまう

匂い２→←次はこっち［坂本勇人］

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す