【胃痛】 ページ39
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尾山「瓜原。」
尾山さんと谷本さんに手を引かれて話を聞かれた。
尾山「何で急に喧嘩始めたんだよ？目瞑って何かブツブツ言ってたし。」
瓜原「謎だ...。全てが謎で...。」
尾山「...お前、大丈夫か？」
谷本「風間さんよく言うけどな。‶目から入ってくる情報は多過ぎて邪魔だ”って。」
瓜原「...ありがとうございます。」
振り返れば、指導官はいなくなっていた。
姿を捜し歩いていると、校舎の近く、低木の傍で彼はしゃがんでグラウンドを眺めていた。
瓜原「皮脂は付いてませんでした。」
風間「...痛いのか。」
腹を擦る俺に彼は尋ねた。
瓜原「すいません、緊張すると...。」
風間「薬は飲んだか。」
瓜原「はい。でも効かなくて...。」
風間「何故だ。」
瓜原「さぁ...。医者に聞いてみないと。」
風間「しっかり治しておけ。重要参考人が浮上したら事情聴取してもらう。」
瓜原「いいんですか？僕で...。」
風間「転属願の紙は何枚でもある。腹は括っておけ。...現場の足跡も撮っておけ。」
瓜原「...はい！」
言われた通りに記録を残し、指導官の運転で署に戻った。
Aちゃんは何故か後部座席で眠っていた。
瓜原「お疲れ。」
伊上「6時から捜査会議です。」
瓜原「了解。」
機嫌良く入口の書類を整える俺に、彼女は言った。
伊上「嬉しそうね？」
瓜原「指導官がさ、次の事情聴取、俺にやらせるって。」
伊上「ふーん。」
捜査会議ではある女が重要参考人として浮上した。
会議を終えて、その女のところへと向かった。
作業員「佐柄さん、お客さん。」
瓜原「...佐柄美幸さんですね？県警捜査一課の瓜原です。」
工場で溶接の作業をしている彼女に事情聴取を行った。
瓜原「1月24日の夜なんですが...。」
佐柄「えー...一昨日の晩ですか。」
瓜原「どこで何をしてました？午後10時から11時の間です。」
佐柄「もしかして諸田先生の事件のことですか？」
瓜原「そうです。死亡推定時刻が分かったので。」
佐柄「私って、容疑者なんですか？」
瓜原「...保護者の方一人ひとりに伺ってます。」
佐柄「一日で保護者全員と会うのは無理でしょう？働いてる方も多いし。...私に目付けたんじゃ？」
瓜原「そんなことは...。」
誤魔化そうとする俺に彼女は続けて言った。
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作者名：愛音
| 作成日時：2024年1月14日 17時
