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続いてAクラスのトップバッターは大友真千音、偏差値は50.0
大友父「つまり真千音の偏差値が58になればいいんですね？」
桂「ええ」
大友父「なるほど、先生のおっしゃることはよくわかりました。ではそのために何をすればいいのかアドバイスを、」
理屈っぽく早口でそう言う父親に黒木は無言で教科別の対策をまとめた資料を渡した
そしてΩクラスは毛利光、偏差値は58.1
毛利母「うちはとにかく慶応附属系に入らないといけないんです。夫も、夫の父も母も、その祖母もみんな慶応出身なんです！
だから先生、光も絶対慶応じゃないといけないんです！お願いします先生、お願いします、先生！」
必死に懇願してくる母親に橘はプレッシャーを隠せなかった
No side
夕方、授業前の6年自習開放室、石田が独り言にしては大きな声で言った
石田「あぁー、腹減った...あっ！」
何かを思い出したかのようにリュックサックを机の上に置いた石田
静かな自習室ではバッグを机に置くだけでもうるさく感じてしまい、数名の生徒が石田を睨みつけた
石田「あった」
取り出したのは炭酸飲料のペットボトル
キャップを捻ると勢いよく中身が噴き出してきた
「「キャー！！」」
「お前何やってんだよ！」
北条「ちょっと何すんのよ！」
佐倉「どうしたの？」
石田「あー、振っちゃってた」
「王羅が炭酸ぶちまけた！」
佐倉「あっ、大丈夫？石田くん！教室は水とお茶以外ダメでしょ？」
石田「あぁ、そうでした！ごめんごめん、俺もびっくりしちゃった！」
「もう勘弁してよ」
石田「あー、半分なくなっちゃった！」
佐倉は溢れた炭酸飲料をハンカチで拭き、服が汚れてしまった他の生徒のケアに手を焼いた
・
その直後の講師室、早くも石田が騒ぎを起こしたことはその場にいなかった講師の耳にも既に届いていた
朽木「森先生、知ってます？王羅が自習室で炭酸ぶちまけたって」
森「聞きました、生徒たちがワーワー騒いで大変だったって」
朽木「ホント、王羅には困ったもんですね」
丁度講師室に戻って来た黒木にも石田の話は耳に入った
他の講師たちが笑い話にしている中、この男には石田のことである考えが浮かんでいた
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作者名：愛音
| 作成日時：2021年12月7日 10時
