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海斗はかしわ手の後、大きな声で言った
上杉「神様、お願いします！俺にも開成のチャレンジさせてください！無理だってわかってる、でも俺も一番上を目指してみたい！島津みたいにてっぺん目指してみたい！
ママは...絶対許してくれないと思う、今は...でも、黒木先生はきっと応援してくれる！」
島津「...そうだな、じゃあ俺も」
上杉「えっ？」
海斗の隣に並んで賽銭を投げ、かしわ手の後大きな声で言った
島津「開成合格！俺も、海斗も、開成合格！お願いします！」
上杉「開成合格！俺も、島津も、お願いします！」
「「お願いします！！」」
帰りに俺たちは一つの絵馬に‶開成合格！ 順 海斗″と書いて神社を後にした
願い事が一緒なんだし、2人で一つに書いたってOKでしょ？
だって、神様忙しいだろうし
海斗と別れて足を運んだのはパパの勤める会社
玄関で出待ちをして仕事を終えて出てきたパパに声を掛けた
島津「パパ！パパ...」
島津父「お前...何だ、こんなところで」
島津「パパを待ってた」
島津父「ここに来ること、ママには言って来たのか？」
島津「ううん、絶対行っちゃダメだって言われてるから...」
そう言うとパパは舌打ちをして続けた
島津父「早く帰れ。ここへ来る暇があるなら、勉強しろ」
島津「俺は...開成を受験する。パパのためじゃない、俺が受けたいから受けるんだ
俺が自分の力で合格したら、パパが間違ってたってママに謝ってほしい。それまで俺、パパに謝るつもりないから！」
それだけを伝えてパパの会社を後にした
No side
授業も終了し、講師たちも帰り始めた頃、講師室の電話が鳴った
佐倉「そうですか。はい、よろしくお願いします。失礼いたします
...島津さん、明日から授業に復帰されるそうです」
黒木「そうですか」
これで受験に向けて追い込みに突入か、と思われた桜花ゼミナール
しかし、そんな桜花に何故かルトワックの灰谷の姿があった
第八話 完
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作者名：愛音
| 作成日時：2021年12月7日 10時
