二月の勝者-絶対合格の教室-【3】 (ページ18)

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side 上杉

島津がいなくなったって先生たちが騒いでるのを聞いて塾に来る途中に立ち寄った公園に走ると島津の姿はまだあった

島津「何だ、お前かよ...」

上杉「親に期待されてるとちょっと塾サボんのも大変なんだな。お前ん家のお母さん、塾来てた」

島津「えっ？」

上杉「お前がいないって騒ぎになってた。「どうしよう、どうしよう」って泣いてた」

島津「お前だって授業中じゃないの？」

上杉「俺なんか居なくなっても誰も何も思わないよ」

そう言った時、スマホが鳴った

液晶に表示されたのは‶桜花ゼミナール吉祥寺校″だった

島津「そうでもないんじゃね？」

でも僕は電話に出なかった

島津「何でここが分かったんだよ」

上杉「え？時々見かけてたし、今日も塾行く途中いるの見たし」

島津「えっ？」

上杉「お前桜花のトップだし有名人だから目立つんだよ」

島津「何だよそれ...お前、元々ルトワックにいたんだろ？何で今桜花なんだよ」

上杉「分かってんじゃん、そんなの。成績落っこって首になっただけだよ」

島津「...俺さ、4年生になる時ルトワックの入塾テスト受けてSクラス落ちたんだよ。それが悔しくてさ

それで桜花で一番になってやるって」

上杉「そう、だったんだ...何かかっけぇな、そういうの」

島津「だからルトワックのSにいたのに桜花に落っこちてきてAクラスにいるお前のこと何か許せなくて...」

島津がどうして僕のことを目の敵にするのか、やっとその理由が分かった