Night Doctor ナイト・ドクター【6】 (ページ13)

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節電隊長パート2 ページ13

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side 深澤

病棟のチェックを終えクタクタになりながらスタッフステーションに戻った

「節電全て完了しました...」

「ご苦労さん。じゃあ次はこのリストにある機器の電源を全て落としてきてくれ」

「え！？これ全部！？」

「頼んだぞ、節電隊長」

溜息をつきながらも行かないことには仕方ない

もう一度スタッフステーションを飛び出した

「何で、俺が...」

また文句を言いながらも本郷先生の作ったリストを手に病院内を駆け巡った。

side 高岡

しばらくして受け入れた患者が運ばれてきた

すぐに初療台に患者を移し処置に当たる

「肺炎か心不全の可能性があります、CT撮りますか？」

「駄目だ、CTもMRIも復旧にはまだ時間がかかる」

「じゃあ何も検査できないってことですか？」

「どうする」

「どうするって...」

必死に頭を回転させて別の処置法を考えた

「あっ...肺エコーでBライン確認します」

「やってみろ」

「はい。点滴お願いします」

看護師にも指示を出しながらすぐに処置に当たった。

side 桜庭

暇を持て余した俺たちは次に聴診器を使って遊んでいた

「聞こえた！」

「でしょでしょー？」

「静かにしてください」

「はーい、すいません」

俺が診察台で横になっているとようやく診察室のドアをノックして左手を固定した母親が姿を見せた

「ママ！」

「ごめんね？雷怖かったでしょ？」

「ううん、全然平気！」

「えっ、ホントに？」

「だってほら、ここを押すとねナイトレンジャーになれるんだって！」

「そうなの？」

「ママのことは僕が守る！」

そう言って母親に抱きついた光太くん

子供って...ホント素直

「よろしくお願いね？じゃあ帰ろっか」

「うん！」

「先生、ありがとうございました」

「いえ、お大事に」

母親の荷物を持ってあげたり強くなった姿を見せた光太くん

帰り際にピースをしてみせた彼に釣られて俺もピースをして見送った。