Night Doctor ナイト・ドクター【3】 (ページ7)

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大袈裟じゃないページ7

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side 青山

今日も詩織のお見舞いに足を運んでいた。

「これ見て？エメラルドビーチだって、退院したらさ一緒に見に行こうよ」

「あぁ」

そう返事をするとドアの開く音が聞こえて目を向けると、幸保がこちらに向かって来ていた。

「何の用？」

「すみません、少し外していただけますか？花園さんと話があるので」

彼女にそう言われて席を外そうとするも、詩織に呼び止められた

「行かないで、北斗もいて？」

席に戻って幸保の話に耳を傾けた

「何、話って」

「花園さん、これから精神科を受診してください」

「は？」

「え？」

一瞬何を言ったのかわからなかった。

「精神科の先生を連れて来るので、一度きちんと診察を受けてください」

「...どんな嫌がらせ？私のことムカつくからって精神病扱いする気？」

「確かに最初は腹立たしく思ってました。

あなたはただ単に北斗のことが好きで、自分のものにしたいから邪魔な私に散々嫌がらせをするんだって思って」

「...全部この人の被害妄想だから」

詩織は慌てて俺にそう言った。

「でも気づいたんです。

あなたが執拗に北斗に依存して繋ぎ止めようとするのは、ホントは一人で寂しくて不安で不安で仕方ないからじゃないですか？」

「え...？」

「昨日花園さん、根ながら泣いてましたよ？」

「まさか...」

「その姿が私にはとても苦しそうに見えました」

「いや...だからって精神科なんて大袈裟な...」

「大袈裟なんかじゃありません。髪が伸びたら美容室に行きますよね？

それと同じように心のケアだってもっと気軽にしていいんです、いやすべきなんです

もし私の思い過ごしだったとしたら、その時は土下座でも何でもします。

だからどうか精神科を受診してください、お願いします」

幸保に頭を下げられ、詩織は精神科を受診することになった。