Night Doctor ナイト・ドクター【3】 (ページ35)

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いつの間に！？ページ35

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side A

仕事を終えて帰る準備をしていると、桜庭くんに声を掛けられた。

「ねぇ、Aちゃんはずっと実家暮らしなの？」

『え？うん、そうだね...どうしたの、急に』

「いやぁ、俺ら夜勤医師で寮暮らしじゃないのAちゃんだけだから何か寂しいなぁって」

『え？幸保いつの間に寮暮らしになったの？』

「彼氏と別れてからだからもう一週間」

『え！？彼氏と別れたの！？』

「...アンタだけ時空歪んでんの？」

え...何でみんな知ってんの？

私にも教えてくれればいいじゃんか！

「だから今度、合コン付き合いなさいよ。で、アンタも寮に引っ越してきなさい？」

『どういう理由かわかんないけど...ちょっと難しいかな』

「どうしてよ」

...あ、そうだ。桜庭くんたちには病気のこと話してないんだった

『...私起きれないから遅刻しちゃうし、料理だって出来ないもん。

虫が出たら駆除も出来ないし、一人で暮らしていけないもん』

「そんなの誰かが起こしてくれるし、ご飯だって深澤作の超上手いからたかりなさい！

虫だって誰かが退治してくれるわよ」

...めちゃくちゃ人任せだけど深澤さん料理上手いんだ

初耳だなぁ...

でもまぁ確かに、もしものことがあれば家族より優秀な医者が傍にいる方がリスクも減るし...

勇馬に会えないのは淋しいけど今もそんなに会えてないし、いつでも帰れる距離だし、たまに勇馬を呼べばいいか！

なんだ、良いこと尽くしじゃん！

『わかった、引っ越す』

「え、マジで！？」

「気持ちいいくらいの即決ね...」

こうして私は清風寮に引っ越すことを決めた。