Night Doctor ナイト・ドクター【3】 (ページ32)

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お母さんのおかげページ32

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side 秋山

成瀬先生を追い出した後、それでもなお私はあの日同意書にサインをした私を許すことは出来なかった。

リビングで自分を責めていると和樹が姿を見せた

「和樹...」

「...俺、こんなに難しい手術受けたんだね」

和樹は成瀬先生が持ってきた手術内容の資料を手にしていた。

「読んだの...？」

「今生きてんの奇跡じゃん」

和樹は笑顔で言った

「お母さんのおかげだ」

夫の和雄がそう言った

「お母さんも不安だったのにお前の手術の同意書にサインしてくれたんだ」

「そうなの...？ありがとう！」

和樹の笑顔にようやく私は、私自身を許すことが出来た。

side 朝倉

日中、私は以前応募していた救急クリニックから採用を貰い初出勤していた。

「今日から時々お世話になります、救命医の朝倉美月です。よろしくお願いします」

常勤の医師たちは拍手で私を歓迎してくれた。

早速処置に当たると次々と仕事が舞い込んできた

「いやぁ、朝倉先生が非常勤で入ってくれるようになってホント助かるよ」

「こちらこそ貴重な機会をありがとうございます」

頼りにしてくれているという事実が嬉しかった。