アンナチュラル (ページ42)

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【溺死】ページ42

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三澄「朝のご遺体、青森から来るんだってー」

「青森？そんな遠いところから？」

三澄「MARSの事件でウチを知って、いつか何かあったら

死因を究明してもらおうと思ってたんだって。」

東海林「へぇー、広報効果絶大」

久部「何かが起こってしまった、ってことですね」

三澄「そうなるね、」

東海林「広報効果と言えば、週刊ジャーナル！」

「またそれ？」

東海林「でも今回は良い記事なのよ、」

そう言いながらしょーじは私に‶しあわせの蜂蜜ケーキ″の

記事が書かれたウェブサイトを見せた。

「へぇー...ホントだ、」

三澄「うちの母がすっごい喜んでた。この記事が広まったおかげで

社長が弱腰になって示談に持ち込むそうだ、って」

「たまにはいい仕事もするんだね、週刊誌も」

東海林「それよ、(笑)」

「でもさ、この写真誰が撮ったの？」

三澄「従業員...？」

東海林「でもなんか不自然だよね、」

ミコトとしょーじと三人でiPadを覗き込んでいると

青森からの遺体が到着した。

鈴木「鈴木巧です、」

神倉「あぁ、電話でどうも。所長の神倉です、

奥様のご遺体はこちらでお預かりしますので、待合室へどうぞ」

神倉さんが依頼人である鈴木さんを待合室へ案内しようとしたとき、

『待って、』と鈴木さんは棺の小窓を開き、ご遺体の頬を撫でた。

奥さん、旦那さんに凄く愛されてたんだな...