アンナチュラル (ページ12)

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【ピノキオ】ページ12

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私たちは会議室で昨日の花ちゃんの胃の内容物について報告会を開いていた。

東海林「花ちゃんの胃の内容物なんだけど、メニューは...」

花ちゃんの最後の晩餐を説明しながらしょーじは神倉さんが注いだお茶を一気飲みして

『あぁ、』とおばあちゃんのような声を出した。

「しょーじ、おばあちゃんみたい(笑)」

私もしょーじに続いてお茶を一気飲みした。

三澄「この‶ニク″って何の肉？」

東海林「グリコーゲン値が牛肉の3倍だから...」

「...馬？」

首を傾げながらミコトもお茶を一気飲みした。

東海林「血液鑑定の結果は赤血球が完全に破壊されてた」

三澄「完全に？」

東海林「しかも全身、」

三澄「全身の血液が一度完全に凍った、ってことは

低体温症ではないね...

マイナス20℃以下での凍死、」

「あ、ダイイングメッセージ！

ユキオトコノイ、雪男の胃の中を冷凍施設に例えてるんじゃない？」

三澄「ポエム(笑)」

久部「ポエムですね、(笑)」

東海林「クジラのお腹に飲み込まれてしまいましたー、」

久部「何でしたっけ、それ」

そう言うと久部くんもお茶を一気飲みした。

三澄「ピノキオ？(笑)」

「あぁーピノキオ！(笑)」

ピノキオを思い出して盛り上がる私たちに神倉さんは声を張り上げた。

神倉「誰もお茶の味覚えてないでしょ！」

「「あ、美味しかったです！」」

神倉「嘘つけ！！

今話してた花ちゃんのご遺体ですけど、

捜索願を出していたご両親が見つかりました、」

三澄「え、」

身元確認の立ち合いをミコトに任せると遺体は花ちゃんではないことが判明した。