【鉄壁のアリバイ】 ページ41
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赤城「この部屋はあんたの頭脳というべき場所だ。
知識そして今までの人生で勝ち得たもの、全てがここにある」
百合根「娘さんが亡くなって犯罪に関するものを奥さんがいる自宅に置いておくことにためらいもあったんでしょうね」
赤城「証拠品は必ずこの部屋にある。それも...あんたにとって一番神聖な場所に」
青山「心理学の先生だから知ってると思うけど、人は嘘をついた時、視線交差がなくなったり口元が締まったりする。
...図星を言われた時もね？
ちなみに嘘をつく時、人は手で顔を隠したりするから先生はずっとそのペンを両手で持ってるんだよね？」
青山さんにそう言われて彼はペンを机に叩きつけた
青山「でも残念。無意識のうちに先生の目線や体の向きに隠し場所が表れちゃった...」
赤城「あんたに取って一番大切な物...」
赤城さんは卓上の写真立てを手に取った。
それは新島さんの家族写真だった
赤城「一番幸せだった時間...証拠品は、これか」
青山「当たりー」
赤城さんが写真立てを分解すると写真の裏から一枚の紙が出てきた
赤城「手紙のコピーだ。
うちのキャップはな、ハッキングされて人に覗かれたり消しても消しても復元できるデータというものを信用しないんだ」
青山「事実、今は重要なデータはサーバーやネット環境で管理しない組織も多いよ？盗まれちゃっても危ないからね
あ、でも先生ならもちろん知ってるよねぇ？だから燃やせば跡形もなく消える手紙にしたんだもんね」
百合根「「ターゲットは8月20日午前0時過ぎ足立区氷川町和泉公園を通過する」凶器やその廃棄方法まで細かく指示されています」
赤城「あんたの妻はネットで冬木佳子のブログを見つけた。2人のアカウントも既に確認済みだ
子どもを殺された者同士、2人は急速に近づいたんだろう。
母親たちが復讐しようとしていることを知ったお前は止めただろう、だが母親たちは復讐を諦めなかった
だからお前は妻が手を下す前に自らの知識を総動員して2つの殺人事件を計画したんだ」
百合根「交換殺人にしたのは母親たちに鉄壁のアリバイを作るため」
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作者名：愛音
| 作成日時：2021年4月25日 12時
