【嘘も方便】 ページ34
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菊川「武藤真紀さん、どうしてここに？」
武藤「連れてこられたんです」
彼女の話によると「警察が尋ねてきた理由に心当たりがあるのなら危険だ」と身柄を保護されたらしい
20代前半の女性、といえば...青山さんがここにいるならもう当てはまるのは一人しかいない
百合根「彼女が危険、って？」
青山「キャップ...「嘘も方便」って言葉も知らないの？
目的は武藤真紀の身柄の拘束に決まってるよ...多分、Aに指示を出したのは赤城さんだろうね」
百合根「なるほど...赤城さん、何だかんだ言いながら動いてくれてたんだ...」
そう思っていたら
赤城グズグズするな。何か隠しているはずだ。聞き出せ
とメッセージが届いた。
え、赤城さんどこかにいる？
キョロキョロしているとラボの外の廊下から赤城さんが中の様子を窺っていた
彼のところに行こうとするとまたメッセージが受信された
赤城俺に構うな!武藤真紀は事件に関与している可能性が高い上に、明らかに様子がおかしい
武藤「本当に小山先生は良くしてくださいました。でも主人が亡くなった後はお会いしてません」
菊川さんから話を聞かれている彼女の話を聞いていると赤城さんは僕に視線を送った
百合根「あの、裁判の記録を拝見した限り随分医療に関して勉強なさっていたように見えました。
どなたかからアドバイスを受けたりは？」
武藤「いいえ」
赤城もっと突っ込め!アリバイだ!
赤城さんはまた僕に視線を送った
百合根「えっ、今日の午前中どちらにいらっしゃいましたか？」
武藤「買い物をしてましたけど...危険があるって言うから言われた通りじっとしてたのに、私何か疑われてるんですか？」
それ以上、踏み込むことは出来ず武藤さんは解放された
百合根「ご協力ありがとうございました」
頭を下げて彼女を見送ると赤城兄妹が姿を見せた
赤城「このまま帰すつもりか」
菊川「何時間拘束したと思ってるんだ！お前も律義に兄ちゃんの言う事聞くな」
「それは無理」
赤城「最も病院を恨んでるのは彼女だ」
菊川「目を離すわけじゃねぇよ。...頼むぞ」
そう言われた牧村さんは一課に戻った
菊川「時間がねぇんだよ、いつまでもガキみたいなマネしてねぇで協力してくれよ！」
赤城「わかってる」
そう返事をしてラボに戻った
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作者名：愛音
| 作成日時：2021年4月17日 10時
