【これが吠え面】 ページ22
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side A
上原が連行された後、気になったことをおっさんに聞いた
「ねぇ、一課ってちゃんと仕事してるの？」
菊川「うるさい！...だが今回は俺の負けだ」
今回‶も″だから...一回もSTに勝ててないじゃん。
菊川「お前の言う通り吠え面でも何でもかいてやるよ」
百合根「菊川さん結構律義なんですね...」
菊川「いくぞ...」
みんなおっさんに注目して私はスマホを構えた
菊川「...わーん！」
うわぁー、馬鹿だ
赤城「違う。それじゃただの馬鹿面だ、やり直せ」
菊川「ホ〜！」
赤城「...何だ、それ」
菊川「吠え面」
赤城「もう一回、早く」
菊川「うぉー！」
赤城「もっと体使ってやってみろ」
あ、お兄ちゃんめちゃくちゃ楽しんでる
side 百合根
事件解決で今日も青山さんを自宅まで送り届けた
百合根「お疲れ様でした」
青山さんは門をくぐらず、こちらに向き直って言った。
青山「...キャップいつか言ってたよね？
「わざわざ着替えたりしないでずっといつもの恰好でいればいいのに」って...
ホントその通りだよね...でもボクにはそれが出来ないんだ。いつもの恰好だと親が凄く嫌がるから。
親とギクシャクするのが面倒だから家じゃ嘘の格好して逃げてるんだ
ボクもこの事件の関係者と同じだね...ホント、くだらない嘘ついてるって自分でも思う...」
百合根「青山さんの嘘はくだらなくなんかないですよ。
だって青山さんが嘘をつくことで、ご両親も嫌な思いをしないで済んでるわけでしょ？
いつか青山さんが本当に嘘をつくのが嫌になる日までは、今のままでいればいいじゃないですか」
そう言うと青山さんは少しだけ笑った
青山「キャップに言われなくてもそうするし」
そう言って青山さんは家に入っていった
百合根「赤城さん、全部知ってたんでしょ？」
赤城「だったら何だ？キャップに話すかどうかはアイツが自分で決めることだ
全て打ち明けてしまうなんて...あいつもお人好しだ」
知ってて言わないなんて、赤城さんもなかなかのお人好しだと思うけどなぁ...
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作者名：愛音
| 作成日時：2021年4月17日 10時
