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【苦楽苑】 ページ30

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side 赤城




俺たちは山吹さんを連れて阿久津のところに足を運んだ




百合根「阿久津昇観は宗教法人 苦楽苑の教祖です。苦楽苑の設立は2005年、当初は小さなサークルのような活動だったのが2007年に宗教法人化。


現在の信者数はおよそ300人。活動の中心は東京都内ですが、インターネットを通じて北海道から沖縄まで全国的に信者を増やしています」




赤城「ふーん...」




「儲かってんだねぇ...」




俺たちの前には真新しい大きなビルがあった




百合根「ここが苦楽苑の本部ですね」




ロビーで担当者を待っていると女性が姿を見せた




山県「お待ちしておりました」




キャップ...情けない...




「惚れたね、キャップ...」




百合根「ご連絡させていただいた警察の者です。阿久津昇観さんにお会いしたいのですが...」




山県「はい、阿久津の所へご案内いたします。どうぞ」




秘書に案内されて彼の所に向かった




阿久津「お待ちしておりました。どうぞ」




足早にソファーに腰を下ろすと山吹を見て阿久津は言った




阿久津「あなたも警察の方ですか?」




山吹「こんな格好をしておりますが、警視庁科学特捜班の山吹と申します。僧籍を持っておりまして」




阿久津「そうですか。私も僧籍を持っております」




赤城「そうは見えないな。山吹、お前の方がよっぽど坊さんに見えるぞ」




「私もそれ思った」




百合根「2人ともやめてください」




そう言うと阿久津は笑った




阿久津「よく言われます。おかけください」




全員が腰を下ろしたところでキャップはメモ帳を見ながら尋ねた




百合根「亡くなった4人は苦楽苑の信者だったんですね?」




返事をした後、阿久津は溜息をついた




阿久津「何故 自 殺 など...」




「自 殺 じゃないよ」




阿久津「ニュースでは集団 自 殺 だと言っていましたが...」




百合根「様々な可能性を視野に入れて捜査を、」




赤城「ここではお香を睡眠薬代わりに使用するのか?」




阿久津「お香?私どもはそのようなものは使用しませんが...」




赤城「信者に携帯電話の使用を禁じているか?」




阿久津「何かを禁じるということはしていません。私も携帯電話は使用していますし...」




赤城「へぇー...」




阿久津は目を泳がせてキャップに尋ねた

【相当儲かってる...】→←【お香】



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作者名:愛音 | 作成日時:2021年4月7日 10時

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