【何処...】 ページ25
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side A
ここは何処なんだろうか...
仕事終わり一人で飲んだ帰り、気付いたら知らない場所にいた。
やっぱりお兄ちゃんにも来てもらうべきだった?
いや、でも今日は一人で飲みたい気分だった。
スマホを出してお兄ちゃんを呼ぼうとしても酔いが回って上手く操作できない。
「あーもうやーめたっ...」
酔いが醒めたらお兄ちゃんでもタクシーでも呼ぼう
そう思ってたのに...
池田「おい、一人で何やってんだ」
「っあれぇ、そーすけっち?」
池田「変な呼び方するな...また道に迷ったのか、兄貴はどうした」
「今日は一人だよぉ...」
池田「タクシー呼んでやるから帰れ、家はどこだ」
「カリフォルニア、スタンフォード...」
池田「ここは日本だが」
「んー、よくわかんなーい...おやすみぃ」
私の記憶はここで途絶えた。
side 百合根
夜も更け始めた頃、珍しく池田に呼び出されて彼の家に向かった。
百合根「どうしたの、急に」
池田「悪いがアイツ連れて帰ってくれ...」
池田が指をさした先、ベッドの上には大きめのTシャツ姿で気持ちよさそうに眠る女性の姿...
百合根「Aさん...?」
えっ、どういうこと?
池田「人気のない住宅街で道に迷っていた。家を聞こうとしたらこの有様だ」
百合根「なるほど...」
厄介者扱いしてるけど池田の根っからの優しい性格はどうやら変わってないみたいだ。
百合根「連絡ありがとう。...Aさーん?帰りましょう?」
「んー...」
一向に起きる気配のない彼女をおぶって赤城さん宅まで送り届けた。
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作者名:愛音 | 作成日時:2021年4月7日 10時