【アウェイ】 ページ7
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僕はどこにもぶつけようのない思いを抱えて捜査一課に足を運んだ
みんなが冷たい目で僕を見る
溜息をつきながら自分のデスクに足を運び頭を抱えた
菊川「今朝の会議の件、もう知れ渡ってるぞ」
百合根「慣れっこですよ、この超アウェイな感じ...」
菊川「だから言ってるだろ、奴らとは縁を切れって」
百合根「そうはいきませんよ」
菊川「そんなに実績残したいか」
百合根「僕に日本の借金が返せるわけないんでね...」
だからもう実績を残すしかないだ...
菊川「昨日の遺体、検死結果が出た」
百合根「どうでした！？」
菊川「腹立つことに赤城兄妹の言う通り毒殺だった」
筒井「おまけにそれとそっくりな遺体が臨海公園でも見つかりました」
筒井さんは検死結果を僕に見せた
百合根「連続殺人ですか」
菊川「上からの命令だ。これが最後のチャンスだってよ」
百合根「はい」
よし、これで赤城さんを連れ出せる！
side A
事件に進展があったことで私とお兄ちゃんは遺体調査室に向かった
百合根「何でも鑑識が終わって遺体を運び出そうとした時、一度ゾンビのように起き上がってまた倒れて
今度こそ死んだそうです。脈拍も呼吸も完全に止まっていたというんですが...
ゾンビなんてそんなことあるんでしょうか？」
遺体を隈なく調べる私たちにキャップは聞いた
「まぁ、ゾンビなんて条件揃えば誰でも簡単になれるからね...」
百合根「どうやって！？」
赤城「テトロドトキシン。例えばフグ毒もそうだ
青酸カリの数百倍から千倍の猛毒、死因はそれだ
テトロドトキシンを摂取するとまず目眩から始まり次に体が痺れ多くの場合、嘔吐」
「キャップ、ここ」
私は髪の毛に付着した乾いた吐物を見せた
百合根「あ...」
赤城「その後呼吸困難となり全身が麻痺、ついに呼吸が停止し死亡する」
「キャップも摂取してみる？テトロドトキシン」
百合根「嫌ですよ！死んじゃうじゃないですか...それであの猛毒とゾンビの関係は？」
赤城「4人を招集しろ、捜査会議に出る」
百合根「はい！」
何かキャップ、嬉しそうだけどお兄ちゃんが人前に出るわけないじゃん...
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作者名：愛音
| 作成日時：2021年3月28日 16時
