【嘘だよ】 ページ43
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筒井さんがそう言うと一課は立ち去り、青山さんはベンチに腰を下ろした
青山「ボクのせい...？」
百合根「刑事は危険な仕事だからこういうこともあります。
ほら、それに桃子さんも言ってたじゃないですか
『誰だってミスはする』って...仕方ないですよ」
青山「...あれ嘘だよ
口元を隠す仕草...本当のことを言っていない時に人はそうする
ボクに怒りをぶつけたかったけど、キャップの手前感情を押し殺しただけ...大人って凄いね」
青山さんがそう言った時、メッセージが受信された
赤城左門三枝さんの店にいる。青山を連れてこい
青山「ねぇボクもう帰っていい...？」
百合根「赤城さんが呼んでます。きっと慰めてくれますから、一緒に行きましょう？」
青山さんを誘ってCafe3に足を運ぶと赤城さんの姿だけがあった
赤城「言っておくが、慰める気は毛頭ない」
百合根「赤城さん！」
赤城「お前はもう一つミスを犯している。山田修を殺したのは広塚ではない」
青山「違う...」
赤城「違くない、法医学の観点から断言できる。お前の分析は間違っている
...愚か者」
慰める気はない、それはわかった
でもそこまで言う必要ある...？
赤城「スデナグリの件もそうだ。複数犯である可能性を無視し単独犯だと決めつけていた
...愚か者
以上、反論はあるか？ないならとっとと帰ってプロファイリングを見直せ」
百合根「ちょっと、それだけ？それだけのために呼びつけたんですか！？」
青山さんは席を立ち店を出て行こうとした
でも戻ってきて再び席に戻った
青山「やっぱり残ります、お腹空いたんで」
赤城「言われた通りにやりたくない秩序恐怖症か」
そう言うと赤城さんが出て行った
もう、どうして...
僕はそんな赤城さんを追いかけた
百合根「冷たくないですか？青山さん落ち込んでるんですよ、もっと他に言うことあるんじゃないですか？」
赤城「他に？例えば」
百合根「『ミスは誰でもするものだから頑張れ』とか...」
赤城「『プロファイリングを見直せ』と言った」
百合根「それで励ましたつもりですか？」
赤城「ダメなら切り捨てる、それだけだ」
赤城さんは口元を覆いながらそう言った
百合根「酷いです、仲間なのに！」
赤城「俺は一匹狼だ」
百合根「僕らはチームです！」
赤城さんは足を止めた
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作者名：愛音
| 作成日時：2021年3月28日 16時
