【内申】 ページ7
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side 嶋田
教育長に呼ばれ、校長室に足を踏み入れた
「長年この仕事をやっているが、こんなトラブルまみれの学校初めてだよ」
「本当にお恥ずかしい限りで...」
頭を下げた副校長に舌打ちをして、教育長の怒りの矛先は俺に向いた
「君も君だ。本来の職務を全うせず、余計なことばかりほじくり返して...公私混同も甚だしい
...木島くんは君の暴力を訴えなかったそうだが、私は甘くないよ
君を処分するよう警視庁に厳重に抗議をした。
私の顔に泥を塗ったことを後悔するがいい」
「そういうあなたは、責任取るつもりないんですか?」
「...無能な教職員の巻き添えになるなんてごめんだよ」
そう言うと彼は副校長に木島校長から弁護士を通じて辞表が届いたことを伝え、副校長を校長代行に任命した。
side 成田
校長が逮捕されて一週間、Aが不登校になっても一週間...
まさかAが小川先生の妹だったなんて...
「ねぇ、うちの校長どうなるの?」
「警察に捕まったんだから当然クビでしょ?」
「私ら大丈夫なのかな...」
「何が?」
「内申。赤嶺中ってだけで撥ねられたらシャレになんないよ」
確かに、と盛り上がっていると西田が双葉に声を掛けた
「おーい、井上。お前昨日のドラマ全然映ってなかったじゃん」
「...編集でカットされたのよ」
「小学生の頃は名子役って言われてたけどさ、でも一瞬だったよな注目されたの!」
「ホント!俺らも鼻高だったのにさ、もう落ちるとこまで落ちちゃってさ!」
西田の悪乗りに市原も加わって双葉のことを馬鹿にした
「うっざ。アンタ達何様?」
双葉の注意を西田たちは面白可笑しく笑っていた
「双葉。あんなやつ、ほっとこ」
こういう時Aが居たら何て注意するんだろ...
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作者名:愛音 | 作成日時:2021年4月4日 10時