【警察官】 ページ33
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side 浅村
ホームルームを終えて職員室に戻ろうとすると、職員室の前には真田くんの姿があった。
「あれ?真田くん、どうしたの?」
「あのさ、今日の進路相談なんだけど...
一度警察に捕まった奴って警察官にはなれねぇのかな?」
えぇ...詳しいことはわかんないけど...
「起訴されたわけじゃないから大丈夫だと思うけど...」
なんでそんなこと...?真田くん、警察官目指してる...!?
「もしかして、嶋田さんの影響?」
「い、いや。別に?」
そう言って真田くんは慌てて教室に戻っていった
案外、嶋田さんもいい影響与えてるのかもね...
side A
今日は三者面談。
うちの両親は共働きでなかなか都合が合わなかったんだけど、パパが仕事の合間を縫って来てくれることになった。
パパを迎えに行こうと門に向かった時、ちょうど横断歩道にパパの姿が見えた
『あ、パパ!』
「ごめんごめん、お待たせ」
『まだ時間前だから平気だよ』
「そう、良かった...嶋田くん、いつもAがお世話になってます」
『違うよ、パパ。お世話してるのは私』
「お前な...ご無沙汰してます」
『パパ、行こ?』
「あぁ...じゃあ、また」
パパと教室に向かおうとした時、呼び止められた
「A、」
『...何ですか?』
手招きをされてパパに先に行くように伝え、お兄さんのところに戻ると何かを渡された。
『...何ですか、これ』
「盗聴器だ、お前の机の中に仕掛けてる。前のやつがもうすぐ電池が切れるから取り替えてこい」
...え、盗聴器!?しかも私の机の中!?
「早く行け」
それが人にものを頼む態度か!?と思ったけど言い合いをしてる時間なんてなくて、私は盗聴器を手に教室に戻った。
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作者名:愛音 | 作成日時:2021年4月4日 10時