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【低レベル】 ページ14

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side 相良




水野先生による英語の授業




「ザット ライクス ミー サッド


バット アウア スクールライフ ハズント フィニッシュ イェット」




後ろの席の柚葉がカタコトの英語で英文を読んでいた




受験が近づいてきたこの時期、私にとっては無駄な時間




他ごとをしていると巡回していた水野先生に見つかってしまった




「相良さん、今は英語の授業中よ?内職は禁止。


早く教科書出して?」





「やっても意味ありません。学校で学ぶ英語なんて簡単すぎて勉強になりません


‶Your pronuciation is awful.″(先生の発音も最悪だし)」




ズバッとそう言ってやると水野先生は乾いた笑いを零した




「確かに、ネイティブの発音じゃないのは認める。


でもあなた一人にだけ他の勉強をさせるわけにはいかないわ


それが嫌なら教室から出て行きなさい」




そう言われて短くため息をついて教材をまとめ、私は席を立った




「言っとくけど、内申点には授業中の態度も含まれるわよ?


あなたが本当に教室を出ていくなら、内申書にはきちんとこの事実を書きます」




半ば脅しのような言い方だったけど気にすることなく私は教室から出て行った。





side 浅村




水野先生から授業中の相良さんの話を聞いていると三田先生が声を掛けた




「水野先生。相良さん、教室に戻ったわよ」




「あぁ...どうもすみませんでした」




「ご面倒をおかけしました」




頭を下げた水野先生に続いて私も頭を下げた




「気にしないで?この時期になると仮病使ったりして保健室で内職する子、結構いるのよ」




「でもこんなあからさまに授業を拒否するとはな。これじゃあモンスターチルドレンだ」




「まぁ...進学校を受験する生徒は授業でやる範囲は当然塾でやり終えてるだろうし、時間の無駄と思われても無理ありませんね...」




「だからって見てみぬふりしろ、って言うの?」




「いやそういうわけじゃ、」




「そんなアンフェア、教師が認めちゃダメだよ。他の生徒に示しがつかない」




「ですよね...」




でもどうして急に相良さん、あんな風になっちゃったんだろ...




「彼女、今まで授業であんな態度取ることなかったんだよね...


ねぇ、浅村先生...相良さんの言動って、お母さんへの反発だと考えられない?」

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作者名:愛音 | 作成日時:2021年4月4日 10時

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