【イジメ】 ページ5
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side 涌井
朝、教室に着くと暗い表情で俯くアレンの隣で西田たちがアレンの悪口を言っていた
「ホント見かけ倒しなんだよな、アイツ」
「アレン、でけぇくせにすぐバテんだよ」
そう言うと西田はわざとらしくアレンの咳を真似た
「貧乏で変なもん食ってるからじゃね？」
「あんなやつがスタメンとかマジありえねぇわ」
「ホント浅村頭おかしいんじゃね？」
「デカいやつは得だよな」
「ホントだよな」
絶対わざと聞こえるように言ってるよね...
アレンとは幼馴染で同じ団地に住んでることもあって何だか放っておけなかった。
でも...どうすればいいんだろう...
side 浅村
男子バレー部の朝練から戻ってきた柴田くんが男子バスケ部のことで私に報告をした
「あれはイジメです！」
「西田くんと市原くんが...？」
「アレン鼻血まで出してましたよ？」
「3人とも浅村先生のクラスですよね？何か気付いたことはなかったんですか？」
「あ...すいません、部活でも教室でもそんな素振りは」
だってあの3人と真田くんを含めてどちらかと言うと仲良さそうに見えてたから...
「アイツら、浅村先生の見てないとこ狙ってやってるっぽかったです」
「ただの自主練だろ？」
「いやあれは、」
「追い込み練は大事だからな、大会も近いし」
「何かあれば生徒の方から『助けて』って言ってくるでしょう」
何かあってから、では遅いんじゃないの...？
それでも副校長は「しばらく様子見」を提案した
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作者名：愛音
| 作成日時：2021年3月14日 14時
