青のSPー学校内警察・嶋田隆平ー【3】 (ページ39)

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【内通者】ページ39

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side 涌井

ホームルームで提出物を回収して帰りの挨拶

「Everybody,stand up！」

「おおおい、日本語喋れよ！日本語！」

「起立、礼」

「「さよならー」」

西田たちがアレンをバスケに誘い私の隣を通り過ぎる

「アレンを倒す必殺技」

「何？」

「おお、トシお前カバンぼろぼろじゃん」

「うわホントだ、何これ」

「いやこれそういうデザインだから」

「いやダメージジーンズみたいに言うなし」

西田たちにそう言われ別れを告げた後の深山の暗い表情を見ていると浅村先生に声を掛けらた

「涌井さん、学校はどう？」

「別に、普通」

「なら良かった」

今になって声を掛けてくる浅村先生を少しウザいと思っていた

「A、千佳早く行こ？」

『行こ―』

Aたちに声を掛けて私は浅村先生から逃げた

side 嶋田

仕事を終えて岡部のアパートに足を運ぶと今日は部屋に電気が付いていた

急いでエントランスに入り部屋番号を押そうとした時、

ちょうど住人がオートロックの向こうから出てきてすぐさま中に入り岡部の部屋まで走った

インターホンを押してすぐに開いたドア

「どちら様ですか？」

出てきたのはスーツ姿の若い男とその奥に若いカップル

部屋は空っぽでスーツ姿の男は不動産会社の資料を手にしていた

逃げたな...

内通者はアイツか

side 新津

「あのー...あの、お客様」

女性の声が聞こえてハッと目を覚ます

ファミレスで生徒の家庭訪問記録を入力していたらいつの間にか寝てしまっていたみたいだ

「申し訳ありません、もう閉店の時間でして」

店内には僕の姿しかなく、謝罪をして慌てて店を後にした

パソコンを入れたトートバッグを手にリスニングを聞きながら人気のない夜道を歩いているとスマホが鳴った

柴田透柴田透もう帰れたか?今度ゆとり飲みしようぜ!

柴田からのメッセージとビールのスタンプ

思わず笑みが零れた

返信をしようとしていると突如トートバッグが掴まれた

見るとバイクに乗った男が僕のトートバックをひったくられていた

「待って！」

必死に追いかけるも転んでしまい、すぐに立ち上がってまた追いかけるも見失ってしまった

マズい...あのトートバッグには生徒の個人情報が入ってるのに...