青のSPー学校内警察・嶋田隆平ー【3】 (ページ34)

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【封建主義】ページ34

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side 柴田

職員会議前の時間を使って古賀先生と荒井先生を理科室に呼んだ

「何よ、改まって」

「お忙しいところすみません。でも最近、新津に仕事振りすぎなんじゃないかと思いまして...」

「はぁ？え、何なに？何だよいきなり...えっ？」

「あ...ここんところずっと残業続きですよ？あの様子じゃいつメンタルやられてもおかしくありません」

詰め寄り圧を掛けてくる古賀先生に対し、荒井先生は黒板の落書きを消していた

「新米のうちはあれぐらい当たり前だろ、お前？」

「新津先生が文句でも言ってたの？」

「いや、それは言ってないですけど...」

「それとも何？あなた新津先生の成長の機会を奪うつもり？

彼のことを思うのなら、あまり首を突っ込まないことね」

そう言って荒井先生は俺の胸を叩くと二人は理科室を後にした。

side 浅村

荒井先生と古賀先生と話を終えた柴田くんは職員室に戻ってきて私たちに報告をした

「それはなかなか難しいわね...」

「新津くんは知ってるの？」

私の言葉に柴田くんは首を横に振った

「ちっ、また面倒起こしやがって...」

「すいません...でも俺間違ったこと言ってますか？」

「柴田よぉ、周り見てたらわかんだろ？職員室は民主主義じゃない、封建主義なんだよ」

阿部先生にそう言われて柴田くんは職員室を見回した

「封建主義？」

「それぞれの学年はその学年主任が統括してる。やり方にお互い口出ししないのがルールだろ？ねぇ？」

「でも、同僚が苦しんでるのに見ないふりするのは違うと思います」

「青いこと言ってんじゃねぇよ」

「痛っ」

阿部先生はファイルで軽く柴田くんを叩いた

わっ、良かった嶋田さんがいなくて...

今の見てたら暴行罪で現行犯、とか言って逮捕されてたかも...

「...あ、そうだ！嶋田さんに言ってもらいましょうよ！」

「バーカ。余計こじれるだけだ」

「何もしないよりマシです」

そう言うと柴田くんは職員室を飛び出した。

「しーらねっ」

嶋田さんが協力してくれるとは思えないけどなぁ...