青のSPー学校内警察・嶋田隆平ー【3】 (ページ30)

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【定時って...何時だっけ？】ページ30

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side 柴田

定時を迎えた職員室、多くの先生方はまだ残業をしていた

「はい、お先ー」

「お疲れ様でした」

「「お疲れ様です」」

阿部先生いいなぁ、帰れるなんて...

「新津、保護者アンケートのまとめ終わったか？」

「あ、もう少しでお渡しできると思います」

通路を挟んで隣、同期の新津が古賀先生にそう返事をすると

古賀先生は大量のファイルを新津のデスクに置いた。

「そっか、なら...その勢いでこれも頼むわ」

「あ...すいません、今日はこのあと教材研究をしようと思ってて」

古賀先生は観葉植物の霧吹きで新津に水を掛けた

「おい！忙しいのはお互い様だろ？荒井先生、副担任借りちゃっていいですか？」

「どうぞー。どんどん鍛えてあげてー。」

「...お許しも出たぞ」

「わかりました...」

返事をした新津の頭をグシャグシャと撫で、古賀先生は退勤した

忙しいのはお互い様...？だったらアンタも残って仕事しろよ！

午後9時前の職員室、残っていたのは俺と新津、そして1年学年主任の荒井先生

荒井先生は荷物をまとめてファイルを一冊、新津のデスクの端の山積みになったファイルの上に重ねた

「まとめよろしくー。お先ー。」

「お疲れ様でした...」

新津は溜息をついてキーボードを叩いていた

「新津、9時だぞ？校舎出ないと」

「はぁ...もうこんな時間か...」

荷物をまとめてリュックを背負うと新津は手持ちのバッグにファイルを三冊ほど詰めた

「何、持ち帰り？」

「あ...いろいろ重なっちゃって。それに今年から部活の顧問も持ったから、その勉強もしないと」

「演劇一筋だったお前が卓球部の顧問だもんな？」

「ホントだよ...」

そう言って新津は笑ったけれど作り笑いなのはお見通しだった

「...お前大丈夫？何か手伝おうか？」

「...いい、これも勉強だから」

ホントかよ...このままだとコイツ、崩壊するぞ...