青のSPー学校内警察・嶋田隆平ー【3】 (ページ20)

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【ほっといて！】ページ20

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「返してほしいんだよな？」

「返してよ！」

返事を聞いて俺はボストンバッグごと川に投げ捨てた

「ちょ...勿体ねぇ！」

「オク出せばよかったじゃん！」

「...おい、行くぞ」

川の流れはそれなりに早くてあっという間にバッグは流れて行った。

side 涌井

学校が終わってアレンを探していると家の近くの高架下の公園で泥だらけのアレンを見つけた

近くにあったバスケットボールを拾い上げると私の存在に気づき、顔を上げた

「家行ったけどいなかったから」

そう言って彼にボールを投げた

「もしかして...またアイツらと一緒にいるの？マーカスとかと」

「...もういい。どうでもいい」

「何言ってんの？」

「何でみんなわかってくれないんだよ！どうすりゃいいんだよ！ふざけんなよ！」

アレンはボールを叩きつけると走って行ってしまった

side 柴田

授業が終わってすぐに学校を飛び出し、もうどれぐらいここに座っているだろう

辺りはすでに真っ暗になっていた。

でも下手に捜しまわるよりもここでジッと待つ方が効率がいい気がして...

足音が聞こえて顔を上げるとアレンが家に戻ってきた

「どこ行ってたんだ！」

暗いながらもアレンの顔は傷だらけなことに気づいた

「どうした、その傷」

アレンは何も言わずに通り過ぎようとした

「おい待て、」

「ほっといてよ！」

俺を突き飛ばすと階段を駆けあがり自分の家に帰っていった

No side

オクタゴンの溜まり場、とある廃工場では激しい物音がしていた

「アレンは！」

アレンに託した偽ブランド物のバッグが売り手に渡らないまま連絡が途絶え、グループのリーダーマーカスは腹を立て暴れていた

「家にはいなかった」

「ふざけんな！」

そう報告をしたルイスを彼は投げ倒し、別のメンバーが駆け込んできた

「アイツがブツ持って追われてんの、見たやつがいる！」

「誰に追われてたんだよ！」