【私らしさって...？】 ページ16
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side 浅村
「起立。礼」
「「おはようございます」」
朝のホームルーム、みんながダルそうに号令を終えると尾崎さんが言った
「先生、アレンくんが来てません」
彼の席に目を向けると確かに彼の姿はなく、スクールバックも掛かってなかった
やっぱり疑われたことがショックで今日はお休み...？
無断だったため、自宅に連絡を入れるとアレンくんは今朝普通に学校に行ったらしい
「アレン捜しに行きますか？」
「少し様子を見よう。何でもかんでも大ごとにすればいいという事じゃないからな」
阿部先生の提案に従うことにした
何か事件に巻き込まれてないといいけど...
side 嶋田
アレンが学校に来ないことと昨日のアイツからの連絡を受けて俺は涌井に声を掛けた
「アレンがどこにいるか、心当たりは？」
「...何で私に聞くの？自分で捜したら？」
コイツもアイツと同じでムカつくクソガキだよなぁ...
「言ったってどうせ何もしてくんないでしょ？騒ぐだけ騒いで自分たちに都合が悪くなったら適当に誤魔化すじゃん」
でもコイツがそう言うと説得力があった
「岡部とのことか？」
彼女は目を泳がせた
タイミング悪くチャイムが鳴り、結局アレンの居場所を聞き出すことは出来なかった
side 浅村
結局あれから時間が経ってもアレンくんは学校に姿を見せなかった
「アレンこのままじゃ学校来なくなるかもしれませんよ？」
「...余計なことするな、って言われた」
「誰に？」
「アレンくん...正解が分からない...何をすればいいのか...」
心配だけど本人に拒絶されたら私はどうすればいいの...
「いや、どうしたんですか？何か先輩らしくないですよ、何かあったんですか？」
柴田くんに詰められて私は逃げるように職員室を出た
私らしいって...何...？
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作者名：愛音
| 作成日時：2021年3月14日 14時
