【豹変】 ページ48
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side 澤田
部活をしている部員の姿が体育館にない
部室を覗いても誰一人いなかった。
「菊池くんたちなら来ませんよ」
後ろから声がして振り返ると浅村先生がいた
「あの子たちはどこ」
「今警察です。嶋田さんの付き添いでセクハラの被害届を出しに行きました」
「はぁ...そんなことしても無駄だって言ったはずよ？証拠は何もないわ」
「それがあるんです。言っておきますが、盗撮ではありませんから
昨日誰かがここにビデオカメラを置き忘れていったんです。しかも録画ボタンを押したまま
そこにしっかりと映っていたんですよ。あなたが菊池くんにセクハラをしているところ」
嘘...誰がそんなこと...
「澤田先生、あなたは自分の立場を利用して菊池くんの心と体を弄んで傷つけていたんですよ
それは教師として...いや、人として最低な行為です
ちゃんと自首をしてちゃんと菊池くんに謝ってください！」
浅村先生に言われてまず初めに沸いた感情は、笑いだった。
「ふふっ...何で私が？何で私がアンタなんかに説教されなきゃいけないのよ！」
浅村先生をベンチに押し倒して部室内のパイプ椅子を彼女目掛けて投げた
side 浅村
澤田先生がダンベルを手に取り振りかざそうとした
もう終わりだ...
そんな彼女の腕にボールがぶつかり、飛んできた方を見ると嶋田さんが紙を手に立っていた
「澤田敦子、強制わいせつ罪で逮捕する」
嶋田さんは澤田先生に手錠を掛けた
「離してよ！離しなさいよ！何で私が責められるの！?
私みたいな女に相手してもらえてあの子だって心の中じゃ喜んでたはずよ！」
「キモイんだよ、おばさん...それはアンタの勝手な思い込みだ
相手が少しでも不快な思いしたらそれは立派なセクハラなんだよ」
「こんなことが表沙汰になったら試合にだって出れなくなるわよ！」
「心配すんな、不祥事の隠蔽は学校の専売特許だ。
それにもしアンタが妙な真似をしたらまた誰かがネットでアンタのセクハラ映像流すかもな。
そしたら好き者が大勢寄ってきて相手も選びたい放題だ」
嶋田さんは掴んでいた手錠を大きく振り払って言った
「さあどうする？自分の人生だ、自分で選べ」
澤田先生は腕をベンチに叩きつけると膝から崩れ落ち、パトカーに乗せられて警察署に連行された
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作者名：愛音
| 作成日時：2021年3月2日 13時
