青のSPー学校内警察・嶋田隆平ー【2】 (ページ28)

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【キレイ事】ページ28

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「違う、あれは仲村が！」

「おかしくなってったのは佐々木じゃない、お前だよ！

...お前さ、佐々木に拒否られてアイツのストーカーみたいになってったんだってな？」

佐々木の話によると帰り道もつけられ、置き勉をしている数学のノートに勝手に勉強を書き込まれていたらしい

「お前は佐々木に少しでも近づくためにアイツが慕ってるサッカー部OBの高山と親しくなった。

そんな時に偶然、高山が薬を売ってることを知った

それで仲村への復讐を思いついたんだ

そうすれば佐々木が少しでも自分に振り向いてくれるとでも思ったのか？

お前の家、金持ちだそうだな？ガキの頃から何でも手に入った、でも佐々木だけは無理だった、それが認められなかった」

「...めっちゃ好きだったのに

1年の時から試合も全部応援に行ったのに...何で...何でダメなの...」

「甘いんだよ、クソガキ。

俺だってな、めっちゃなりたかったよ？ライオンに。ガキの頃めっちゃ好きでな」

「はぁ？」

「毎日、ライオンになりたい、ライオンになりたーいって、まぁこれ結局無理だったけどな」

「何の話してんの？」

とぼける彼女に間髪入れずに返した

「お前の話だよ」

「意味わかんない。...こんなに好きでも無理なら死んだ方がマシ」

「そういうこと、」

「キレイ事はいいから。だって生きてても何も楽しくないもん

佐々木くんに嫌われるなら私生きてる意味無いし。それなら死んだ方が、」

そう言った彼女に拳銃を突きつけた

「ちょちょちょ！何してるんですか！」

「死んだ方がマシ？死んだ方がマシか、そうか？」

俺は銃の引き金を引いた

「きゃー！！」

「やめて！！」

彼女は泣き叫んだ

「何だよ...何泣いてんだよ

怖いからだろ？死ぬのが、あぁ？

俺はな、ライオンにはなれなかったよ。でも警察官にはなれた、給料はまあまあだよ

まあまあ美味いもんも食ってるよ。俺には勿体ないくらいの恋人だって、まぁソイツの妹が厄介だけどな

でもまあまあ楽しい人生だよ、けどな...死んだら全部終わりだろ！」

泣き崩れ謝罪を口にした彼女の眉間から拳銃を退け続けた

「罪は償わせる。後はどうとでもなれ

...あ、これ弾入ってないからね」

それだけを伝えて部室を後にした