今日:31 hit、昨日:29 hit、合計:407,101 hit
小｜中｜大
【宮坂先輩】 ページ50
.
side 漆原
宮坂先輩がどれだけ愛されていたか
先輩たちの行動で目の当たりにした僕はただただ教官に頭を下げることしか出来なかった。
「僕がだらしないから...学校にいる資格はありません！教官！」
「部屋に戻れ」
「教官っ...」
「...ひとりにしてくれ」
「僕...学校に...」
「戻れ」
出来の悪い僕を気にかけてくれていた宮坂先輩に何も恩を返すことが出来なかった
side 遠野
教官に呼ばれて視聴覚室に向かう
さっきまでは教官に会えることが嬉しかったのに宮坂先輩の殉職を知ってから私の気分は落ち込んだままだった
視聴覚室で教官が見せてくれたのは宮坂先輩の事故の瞬間の映像だった。
先輩は事故当時、信号機の故障により交通整理をしていた
門限ギリギリの漆原くんを通してあげた直後、交差点に進入してきた車に撥ねられて命を落とした。
「早く行け...頑張れよ...」
宮坂先輩は漆原くんにそう声を掛けていた
「っ、」
先輩、もっとあなたから色んなことを学びたかった
あなたの笑顔をもっと見たかった
「宮坂先輩...」
ひとり残された部屋で私は声を上げて泣いた
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 538人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：愛音
| 作成日時：2021年1月22日 18時
