【発作】 ページ14
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藤川side
就業時間を過ぎたナースステーションを覗くと
桃田がファイルとカルテを抱えて作業をしていた
アイツ、昨日も当直だったよな...？
声を掛けると昼に外来にやってきた山本信弘くんの母親が付き添えず、
目が覚めた時に一人では可哀想だ、と言って代わりに付き添うことにしたらしい
ホント、どこまでもお人好しな奴だなぁ...
桃田まで体調崩して倒れでもしたら救命は患者が裁けなくなる
そう思って桃田の代わりに信弘くんに寄り添うことにした。
冴島「藤川先生...？どうしたんですか、こんなところで」
信弘くんのベッドサイドでカルテ整理をする俺に声を掛けたのは冴島さんだった。
藤川「いや、どうしたもこうしたもないよ...
この子のお母さんに代わって桃田が泊まるって言うから、
アイツ、昨日も当直だろ？アイツまで倒れたら救命は回らなくなるだろ？」
冴島「喘息の発作ですよね...？」
藤川「あぁ...俺も良く運ばれたんだよなぁ、ガキの頃」
冴島「喘息だったんですか？」
俺が喘息だったって話、したことなかったっけ？
藤川「よく夜中に発作起こして病院運ばれてさ、
気が付いたら天井がいつもと違ってて...
まぁ、俺は手握っててくれるおふくろが居たから良かったけどね
この子は一人だからさ...
目が覚めて知らないところで一人だったら寂しいじゃん？」
桃田も同じ気持ちだったみたいだけどな、
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作者名：愛音
| 作成日時：2020年12月21日 15時
