【自分で決める】 ページ38
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桃田side
ヘリで運ばれた内藤さんの処置を終え、ICUに運んだ。
「吐血は肝臓のがんが原因です、」
内藤「うん、」
『知ってる、』というような口調で彼女は返事をした。
「なのに入院もせずずっと家に？」
内藤「店やってんのよ、スナック。
‶あむーる″って店ね、錦糸町の」
だからって放置してていい問題じゃないじゃない...
「ご家族は？」
内藤「高校生の息子が1人、」
「息子さんは病気のこと、どうおっしゃってるんですか？」
そう尋ねると彼女はまたもや呑気に答えた。
内藤「息子？知らせてません、」
「知らないんですか！？」
これはビックリ...ステージ�犬辰突礁神觜陲蘯�けてただろうに...
内藤「だって今受験なのよ。だからね、余計な心配かけたくないの。」
「でも...」
彼女は『私に似ず頭が良い、』と息子さんの話を始め
思わず同じく担当医の藍沢先生と目を合わせてしまった。
藍沢「他に身寄りが居ないなら黙っておくわけにはいきません、」
内藤「嫌よ！言ったら訴えるから！
大丈夫、そんな簡単に死なないって！」
いやでも、ステージ�犬�...
なんて思っていると息子さんの芳雄くんが到着した。
芳雄「パジャマと着替え、洗面用具...しばらく入院だろ？」
彼は持ってきた紙袋をベッドにドサッと置いた。
おぉ、確かによく出来た息子さんだ...
内藤さんに紹介され、芳雄くんは私たちに軽く頭を下げた。
あぁ、久しぶりに厄介な患者だ...
「あのお母さんわかってるのかな...
どうする？」
病床を後にして藍沢先生と今後の話しをしながら廊下を並んで歩く
藍沢「死んだ後で問題になりかねない。
脅してでも自分の口から言わせるだけだ、」
...えっ、脅す？
今『脅す』って言った？あの人...
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作者名：愛音
| 作成日時：2020年11月19日 10時
