素敵な明日を願って...2 (ページ27)

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【緊急オペ】ページ27

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藍沢side

ナースステーション戻るとナースから声がかかった。

ナース「藍沢先生、お電話です」

電話の相手は三井先生だった。

藍沢「血腫？」

三井『ええ、大きくなって左半身の麻痺も出てきた

今西条先生にオペの準備お願いした』

藍沢「すぐ行きます、」

電話を切って振り返ると桃田が田沢さんの病理解剖の書類記入をためらっていた。

藍沢「何躊躇ってる、」

「ご両親にこの上哀しい思いさせるの...？」

藍沢「ALSは特定疾患だ。解剖を進めるのが大学病院の義務だ、」

「わかってる！」

藍沢「もし俺が死んだら、解剖を希望する」

それだけを伝えてオペ室に向かった。

藍沢「上野未来ちゃん、7歳。硬膜外血腫の増大でオペ適用となりました、」

三井「全身容態問題ありません、よろしくお願いします」

オペ看に患者状態を伝える後ろで彼女はジョンと離れることをまた拒んでいた。

苦戦するナースと代わり、彼女に声を掛けた。

藍沢「これからしばらく寝てもらう。そしたらジョンの話し相手も居なくなる、

可哀想だから先生の傍に置いておくよ、」

未来「未来の傍には...？」

藍沢「先生が居る。ずっと手握っとくよ、」

そう言うと彼女はジョンを差し出し笑顔を見せた。

そんなジョンの腕は取れかかっていた。