素敵な明日を願って...2 (ページ16)

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【要らない】ページ16

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緋山side

相変らず暗い顔をした白石が備品倉庫に座っていた。

緋山「藍沢んとこも大変だったみたいだね、」

白石「...そう、」

またその返事、

緋山「過去に囚われてんのはアンタだけじゃないよ、」

私は彼女に胸の傷を見せた

緋山「初療室で処理してる時、時々蘇るんだ...

自分が呼吸器付けてた苦しさ、痛み...

心房細動は治ったけど事故のフラッシュバックで息が止まりそうになる時がある

今でも、」

彼女は黙って私の言葉に耳を傾けていた。

緋山「でも私は同時に思い出す、私を助けてくれた黒田先生、

桃田、藍沢、救命のみんな

それから...アンタ

だから頑張れるんだよ

1人で出来ることなんて高が知れてる。何でも自分だけで抱え込まないで、」

こういう時、桃田みたいに上手く伝えられたらな...ってつくづく思う

藍沢side

帝王切開を終えて木島さんの容態は少しずつ安定し始めていた

藍沢「一命は取り留めたがまだ予断は許さない、」

木島「マジで？もう勘弁してよ...

看板命中するわ、手術になるわ...」

藍沢「お前じゃない、赤ん坊の方だよ」

そう言うと彼女は納得した顔を見せた

藍沢「お前は元気だよ。驚くほどな、」

木島「悪いんだけどさ、私...」

藍沢「わかってる、見たくないんだろ？

いいよ、見なくて

...お前みたいな親なら要らない、

子どもは産み落とされれば一人でも生きていくんだ」

それだけを伝えてカルテ記入をし、彼女の元を後にした。