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【ウソばっか】 ページ38

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桃田side




お昼休憩で中庭を歩いていた時のこと




後ろから名前を呼ばれて振り返ると藤川先生の母親が居た。




...げ、今日も来てるの?




正直めんどくさくて足早に救命に戻るも彼女はしつこくついて来た。




藤川母「一男は何回くらいヘリに乗りましたか?」




「まだ一度も乗ってませんが、」




藤川母「あら、そうなの?いよいよだ、って言ってたんだけど...」




あー、こういう時適当に3回ぐらいって嘘つけばよかったのかな?




「すいません、忙しいので」




そう言って彼女から離れようとしたとき、腕を掴まれて引き止められた。




藤川母「あの子がフェローの中でも一番の成績だ、って言うのは...本当?」




そんな嘘までついていたとはビックリだ...




5人の中での成績トップは...間違いなく藍沢先生だろう




今低迷期だけど、




「本人に直接聞いてみてください


失礼します、」





頭を下げて彼女に背を向けた時、ドサッと重たい音がした




「お母さん!?」




急いで処置室に運ぶ




幸い、軽い熱中症だったようで点滴をして冴島さんに引き継いだ。




冴島side




桃田先生に呼ばれて処置室に向かうとベッドに横たわる女性




彼女が今、先生たちを騒がせている藤川先生のお母様、ね...




カルテを記入していると彼女は目を覚まし起き上がろうとした。




冴島「あっ、起き上がらないでください?


桃田先生が運んでくれました、軽い熱中症です。」




藤川母「やだ、私...」





冴島「大丈夫ですよ、すぐ良くなりますから」




藤川母「ごめんなさいね、迷惑かけちゃって...


長い時間電話してた所為で...」




冴島「でも、藤川先生は幸せですね。


こんなにお母さんに愛されて、」




藤川母「どこの親だってみんなそうですよ、


ねぇ、あなた親御さんとは離れてるの?」




そう言われて思わずカルテを書く手が止まる




冴島「ずっと離れてます。


...もう一生会わないかも、」




藤川母「そんな...そんな親不孝なこと言っちゃダメよ?」

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作者名:愛音 | 作成日時:2020年7月4日 12時

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