【森本先生のウソ】 ページ35
.
藤川side
病室でフライトドクターのマニュアルを読む俺に声を掛けたのは
花束を手にしたCSの轟木さんだった。
轟木「藤川先生...」
藤川「どうしたんですか?」
彼女はどこか浮かない表情をしていた。
轟木「森本先生から話を...」
藤川「何を、どう聞いたの?」
そう尋ねると彼女は急に泣き出し、一言謝って病室を飛び出した
藤川「えっ!?ちょっと!!」
絶対森本先生、またとんでもない嘘をついたな...
轟木さんと入れ違いで入って来たのは操縦士の梶さんだった。
藤川「あ、梶さん」
梶「森本先生から聞いた...
隔離病棟じゃなくていいのか?」
他の患者を見ながら彼はそう言った。
藤川「え?」
彼は何故か握手をしようと手を差し出したがその手を引き、胸にかけたお守りを握った。
藤川「お守り?」
そして次こそは強引に俺と握手をした。
梶「無念だろうなぁ、一度もヘリに乗らないでよぉ」
藤川「はっ?」
梶「俺に任せておけ!俺がヘリの上から撒いてやるから!
藤川「いやっ、ちょいちょい!梶さん!何撒くの!?」
それだけを伝えて梶さんも病室を出て行った。
マジで森本先生はどんな嘘を流してるんだ!?
563人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「オリジナル」関連の作品
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:愛音 | 作成日時:2020年7月4日 12時