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【ビビってる?】 ページ20

.

冴島さんからメスを受け取った藍沢先生の手が止まった




「何、ビビってる?」




藍沢「...いや?」




「安心して、私も居る。


あなたなら大丈夫よ、」




そう言うと彼は執刀した




緋山先生とひたすら手を動かすと破裂音がして大量の血液が噴き出した




「吸引!早く!輸血とガーゼ持って来て!」




冴島「血圧67です、」




白石先生も加わってくれたけどあと一人手が足りない...




何もしていないのは藤川先生




私と目が合うと咄嗟に目を逸らした




藤川「俺は反対したからな、最後まで!」




「そっち回って左の横隔膜窩見せて、」




藤川「あぁ、」




5人で一つのチームになってこの患者を救おうと手を動かす




藤川「血液まだ?クロスマッチ要らないよ?」




冴島「確認します、」




緋山「ねぇ、まだ見えない?」




「...あった、精巣静脈が裂けてる


よし、遮断した。どう?」




白石「血圧まだ上がってこない、


脈拍もそのまま...」




冴島「SpO2も上がりません、」




緋山「別の個所が出血してるのかも、」




藤川「もっと術野を広げよう!」




処置を進める3人の下を離れてもう一度CT画像をチェックした




見つけた..




「藍沢先生、骨盤腔!内腸骨静脈か外腸骨静脈が損傷してるかも、」




藍沢「...わかった、」




藤川「術野を確保しよう、」




ひたすら出血個所を探す




と、藍沢先生の手が止まった




「...あった?」




藍沢「ここだ...外腸骨静脈だ、


サテンスキー、」




冴島「はい、」




藍沢「よし、遮断した」




白石「...血圧75、上がってきた!」




冴島「サチュレーションも上昇してきました!」




藤川「止まったぁ!」




思わず笑みがこぼれた

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作者名:愛音 | 作成日時:2020年7月4日 12時

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