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【5人で頑張ろう】 ページ1

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田所「厳しいなぁ、黒田先生は...


帰り、待つんですか?」




三井「えぇ、まぁ。」




田所「優しいんですね、」




三井「私はただ、早く若い人が育って自分がヘリを降りたいだけです。」




田所「また、そんな」




部長はそう言ったけど確かにそれは本音だった。




実際、あんなこともあったし早くヘリを降りたい気持ちは山々だった。




そのためには早くあの子たちを育てないと...




三井「それが私の夢です、」




緋山side




桃田と二人きりの帰りの電車、




時間も遅く私たち以外に乗客はいない




「どうだった?始めてのミッションは、」




何を言われるのか怖くなった私は逆に明るく振る舞って見せた




緋山「悪いけど、私全然へこんでないし反省もしてないよ?


今回は運が悪かっただけ。だって現場にもう一人なんて予想しないでしょ?」





「...そうだね、」




緋山「次だ次、これで容量はわかった。」




本当はそんなこと、これっぽちも思っていない




でもそう言うしかなかった。




「よかった、思ってたより元気で...


本音を隠すぐらいの元気はあるんだね、」




一瞬にして嘘を見破られ




私の中で張りつめていた糸がプツンと切れた。




緋山「現場にアンタと藍沢が来た時、正直ホッとしたんだ


自分が責任取らなくていい、この二人がやってくれるって...


私、あの時患者から逃げたんだ


最低だ、私...本当に最低だったのは私の方だった...」




あれだけ自信満々だった私が自信を無くし




揚げ足を撮ってくるかと思ったら




彼女の口から出たのは意外な言葉だった。




「立派だよ


緋山先生は自分から患者に向かって行った、


その勇気だけで立派なんじゃない?


所詮私たちは駆け出しの医者なんだから


チャンスなんてこれから先、いくらでもあるでしょ」




桃田の言葉に堪えていた涙が流れた




「頑張ろうよ、共に


あの5人でフライトドクターなろう、」




緋山「うん...」

【あの子と一緒】→



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作者名:愛音 | 作成日時:2020年7月4日 12時

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