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【残酷でも真実を...】 ページ47

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藍沢side




処置を行う隣で現場は修羅場と化していた。




松井「じゃあ俺は何のためにお前を守ろうとしたんだよ...


避けようと思えば避けれたし、お前を庇おうとして...」




藍沢「もういいじゃないですか、


あなたを傷つけたくないための嘘でしょう」




松井「そんなん...自分が傷つきたくないだけじゃん、」




確かにそうだった。




藍沢「人は嘘をつくものですよ、」




西条「瞳孔不動改善してきた。とりあえず大丈夫だ、」




木沢さんの容態が改善してきたのと同時に、松井さんの容態が少しずつ悪くなってきているのも目に見えていた。




三井「西条先生、藍沢。ちょっと、」




三井先生に呼ばれて彼らの元を一旦離れた。




三井「森田さん、下敷きの時間が長すぎる


クラッシュシンドロームの危険が出てくるわ...」




西条「木沢さんも一刻も早く搬送して血腫を除かないとマズい、」




橘「松井さん持ち上げないとスキー板は切れません、」




でも、そうなると松井さんは...




西条「持ち上げたら?」




橘「大血管が破れてあっという間に失血死ですね...」




うつ伏せでは開胸も出来ない、




事前に大動脈を遮断するのも無理だ




橘「藍沢、お前ならどうする」




このまま放置していても全員のリスクが大きくなるだけだ。




藍沢「リスクを説明した上で優先順位を決めます、」




橘「つまり...」




藍沢「松井さんを持ち上げ、スキー板を切断します」




この処置で導かれる結果は、松井さんは助からないということだ。




橘「言えるか、本人に」




藍沢「言うべきだと思います、」




残酷なこと続きで可哀想だとは思った。でも...




藍沢「例え残酷でも真実を知らされる方がいい、」




橘「...そうだな、」




そう言うと橘先生はレスキューを呼び寄せた。

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作者名:愛音 | 作成日時:2020年10月30日 10時

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