素敵な明日を願って...1 (ページ5)

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【不思議な人】ページ5

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冴島「血圧、上がってきました」

橘「ようし、じゃあレントゲンで確認してCT行っても大丈夫だろう」

そう言うと橘先生は手を叩いた。

橘「素晴らしい、素晴らしいよ君たちは！

翔陽大の本院からきた橘だ。君たちの腕前を見極めに来た、

救命に残れるか、別の科に移れるか

それとも脱落してフェローをやり直すか

全てはこの俺に懸かってる。へへっ、頑張ってね」

...なんだ、あれ

藍沢side

2台目の救急車で運ばれてきた患者は、ばあちゃんだった。

森本「SpO2、上がって来たな」

カルテを記入する森本先生の隣で胸部のレントゲンを確認する

藍沢「心不全はなさそうですね、」

後ろで施設の職員が三井先生に話をしていた。

職員「一昨日から息が苦しかったらしいんですけど、

ずっと我慢しておられたようで...

あの、酷いんでしょうか？」

三井「まだはっきりわかりませんが、肺炎の可能性があります」

職員「肺炎？」

三井「ご高齢ですので予断を許しません、

とりあえずこのまま何日か入院していただくことになります」

『よかった、お孫さんの病院で』そんな声が聞こえた

緋山side

ICUに小堺さんを運び処置を行った

緋山「この方、先日お父さんがICUで亡くなったのよね...」

冴島「えぇ...ヘリで運ばれて63日目でした

...一度も目が覚めることなく、」

緋山「毎日来てたもんなぁ、肉体的な無理に心労が重なって心筋炎かぁ」

藤川「DNRオーダーにサイン貰えてれば、ご家族もここまで苦しまずに済んだのかもね。

毎日来てりゃ病気にもなるよ」

そう言った藤川に冴島は冷静に返した

冴島「早く亡くなった方がよかった、と？」

藤川「そうは言わないけどさ、植物状態で亡くなるんなら

人工呼吸付けないって選択肢もあっただろ？」

藤川の返事に冴島は表情を曇らせた。