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【将棋倒し】 ページ39

.

「そうね、」




藍沢「人は嘘をつくんだ。患者も例外じゃない、」




彼の表情はどこか暗かった。




何かあったのかな...?




声を掛けようとするもホットラインによって遮られてしまった。





ホットラインを聞きつけてヘリ担当の白石先生が走っていく




受け入れ準備をしようと私も橘先生の所に向かった。





消防『吉川中央駅の階段で将棋倒しとなりました。


傷病者が20人ほど出ています、』




橘「20人か、多いなぁ」




どうやら接続した電車の乗り換えで人が殺到していたらしい。




白石「ヘリOKです、」




橘「わかりました、出動します。


2人じゃ足りないな...藍沢、来い」




藍沢先生も含めて3人がヘリに乗り、現場に向かった。




藍沢side





白石「翔北ドクターヘリです。状況知らせてください、」




消防『我孫子市南消防です。まだ正確な状況はわかりませんが、


3人が物理的に動かせない状態だと。』




...物理的?





白石「物理的?それは重体だということですか?」




消防『すいません、よくわかりません。


詳しく入り次第知らせます、』




そう伝えられると消防からの無線は切れた。




橘「どっちにしろピストンだな...


藍沢、ドクターを呼べるだけ呼んどいてくれ」




藍沢「わかりました、」




消防隊員に案内されながら現場に向かう




消防「この先の階段で3人動けない状況です!」




橘「俺と藍沢で行く、白石はここでトリアージ!」




白石「はい、」




橘先生が白石にそう指示を出し、コンコースに溢れた傷病者のトリアージを始めた。




消防「こちらです、」




向かった現場、その先の光景を見て思わず息が止まった。




男性二人、女性一人が重なり彼らを貫くようにスキー板が串刺しになっていた。




橘「大丈夫ですか?翔北救命センターの橘です、」




藍沢「藍沢です、」




消防「前を歩いていた人のスキーが突き刺さったようで...」




俺たちの姿を見て、一番上に居た男性が安堵の声を漏らした。




松井「助かった...医者だ、


良かったな、広之」




木沢「あぁ、」




松井「えりりん、大丈夫?」




森田「大丈夫...」




橘「どうなってんだ、これ...」

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作者名:愛音 | 作成日時:2020年10月30日 10時

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