その柔らかな笑顔に触れて...4 (ページ21)

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【成長したフェロー】ページ21

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桃田side

冴島「両角孝平さん33歳、骨盤骨折。血圧90の56...

車いすラグビーの選手です、」

藤川「こないだのパラリンピックにも出てた人だよ。

ハーフタイムのウォーミングアップで車いすごと階段から落ちたらしい、」

「頭も打ってるかも。頭部CTオーダーして、」

横峯「すぐ行けます、トラウマスキャンもオーダーしておきました」

私がここに来た時とはまるで人が違うように

テキパキ動く彼女に思わず笑みがこぼれる

「ありがと、」

藤川「骨盤の固定するよー」

すかさず用意していた道具を藤川先生の元に置いた雪村さんを見て

藤川先生と冴島さんは目を合わせていた。

橘「立て込んでるなぁ、後来るのは？」

白石「高所転落の患者です。成田中央病院から転院搬送されてきます、」

藍沢先生と名取先生が処置していた患者が初療室を出るのと入れ違いで

緋山先生が最後の患者をストレッチャーで押してきた。

緋山「右前頭葉に脳挫傷あり、左足のデグロービング損傷がひどい

移します、1、2、3！」

藍沢「頭より足が先だ、切断は避けたい」

橘「左膝窩動脈にシャントを入れて血行再建だな、」

緋山「人工血管、使いますか？」

橘「肺塞のサブナーでいいだろう、」

緋山「わかりました、」

「頭はどうする？」

藍沢「損傷はびまん性だ、ICPセンサー入れて様子を見る」

「わかった、脳外に連絡する」

藍沢「頼む、」

脳外にコンサルを頼んでいつも通り新海先生が来るかと思ったら

初療室に来たのは西条先生だった。

白石「西条先生！?」

西条「若い連中がみんなオペに入っていてね」

「部長が一番暇なんですね、(笑)」

西条「言うねぇ、桃田先生

まっ、そう言うことだ」

「ははっ、(笑)お願いします、」

西条「はいはい、」

藍沢「びまん性損傷で脳ヘルニアの傾向あり、

ICPセンサーの挿入お願いします」

西条「了解、左側頭葉に入れる」

西条先生の助けもあって運ばれてきた患者は全員救うことが出来た。