【心配性な人間】 ページ11
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藍沢side
Aを呼び出して備品倉庫にやってくると
ストレッチャーの上で真っすぐ横たわる白石の姿があった。
「ひっ！えっ、死んでる...？」
藍沢「勝手に殺すな、」
物音を立てずに通り過ぎようとした時、白石が目を開いた。
白石「っは！！」
「うわっ！！」
勢いよく俺にしがみつくA
ビビりなのは昔から変わっていない。
白石「二人とも居たの...」
藍沢「こっちのセリフだ、」
「死んだのかと思ったよ？」
白石「死んだも同然、今日はもうドッと疲れが...」
「ね。ホントに今日は疲れた、」
藍沢「心配性な人間は大変だな、」
「またそうやって他人事みたいに...」
白石「なんか落ち込むわ...
なんだかんだ藍沢先生の方が指導医に向いてるのかもね、」
「...まぁ腕は確かだからね
口は悪いけど、」
並んで腰かける隣のストレッチャーに俺も腰を掛けた。
藍沢「人なんか所詮育てられない。俺は灰谷を信じたわけじゃない、
ただ周りがあれこれ言って委縮させるより
好きなようにやらせた方が良いと思っただけだ」
白石「何かあれば俺がどうにかしてやるから、って？
いつもハッとさせられるわ、あなたのやり方には...」
「そうね、なんだかんだ良い奴なんだよね」
藍沢「なんだかんだとは何だ、失礼な奴だな。
...帰るぞ、」
「えっ、話は？」
藍沢「忘れた。また今度だ、」
「何それ、こんなところまで呼び出して...
じゃあね、恵ちゃん」
白石「お疲れ様、」
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作者名：愛音
x他1人 | 作成日時：2020年5月29日 17時
