追いつづ(98) ページ38
出産から2週間経とうとする頃あたしと美桜の退院が決まった。
そして退院の日。
サクラ「Aも浬も親の顔になったね。」
サクラと四宮、小松さんが見送りに来てくれた。
浬「Aと美桜の命を救って頂いて本当にありがとうございました。」
浬は深々と3人に向かって頭を下げた。
あたしも深々と頭を下げたかったが、美桜を抱っこしている為、軽くしか頭を下げる事が出来なかった。
A「皆さんのお陰です。
ありがとうございました。
この病院を選んで本当に良かったです。」
小松「もし2人目出来た時はまたうちに来てね！！」
四宮「小松さん気が早いです。」
A「ふふふっ。
もしいつかまたその日が来たら、その時は宜しくお願いします。」
そしてあたし達は我が家へと向かった。
家に着き、久しぶりの我が家にほっとした。
8ヶ月での出産だったので、まだベビーベットなんか準備して行っては居なかったが、浬が買っておいたベビーベットを組み立ててくれていた。
そこに美桜を寝かせ、ソファーに座った。
浬「疲れたろ？」
そう言ってお茶を入れて持って来てくれた。
A「ありがと。」
すると浬が抱きしめてくれた。
浬「本当に無事で良かった･･･。
そして美桜の事、産んでくれて本当にありがとう。」
そう言ってくれた。
A「あたしの方こそ、あたしをお母さんにしてくれてありがとう。」
そう言い返した。
色んな事があってどうしようもなかったあたしをみのりが救ってくれて･･･、
更に色んな事があったけど、
浬が好きだって言ってくれて、彼女にしてくれて、
結婚して奥さんにしてくれて、
それでもまた色んな事があったけど、浬があたしをお母さんにしてくれた。
本当に人生果てしない。
きっとこれから先も色んな事があると思う。
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作者名：moca | 作成日時：2020年5月10日 17時
