追いつづ(85) ページ25
さゆり「その事を新幹線の中で話そうとしたんだけど、取り合って貰えなくて・・・。
だから今A先生に話そうと思ったの・・・。
本当にごめんなさい。」
心の底から謝ってくれて居るのが分かった。
だからといってさゆり先生を許せる訳ではないけど、でもそれ以上彼女を責める気はしなかった。
自分愛する人が目の前で別の女の人のものになってるのを目の当たりにする辛さはあたし自身痛いほど分かっていたから・・・。
A「もう大丈夫ですので。
天堂先生にはあたしの方から話しておきます。
これ以上責任を感じないでください。」
さゆり「本当にごめんなさい。
もしあの時あのままお腹の赤ちゃんに何かあってたら・・・
私は医者なんてやれないと思ったわ・・・。」
確かにそうだ・・・。
あの日この子が無事だから良かったもの。
もし何かあってたらあたしは一生さゆり先生の事を許せなかっただろう・・・。
でも、あたしにさゆり先生を責める資格はきっとない・・・。
あたしの場合子どもは無事だったから良かったもの、葉月の場合は・・・。
だからさゆり先生には本当に気にしないでと伝えて、家に帰ることにした。
病院を出ようとすると浬も帰ろうとしてるのが分かり、声をかけた。
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作者名:moca | 作成日時:2020年5月10日 17時