肩とか髪とか、君のすべて (ページ15)

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15. wounds ページ15

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ゆかりが言おうとするまでは何も聞かない。ゆかりの彼氏になれなくても、ゆかりを支えることは出来るんだ。

ギュッとしていいか、と聞かれた瞬間は硬直してしまったけど、どこかそう言ってくれたことに喜んでいる自分もいた。

『この前、インスタに載ってる女性居るって言ったでしょ？』

湧「ああ、言ってたな」

『その人も一緒に来たんだもん。
そんなことありえる？彼女とのデートにさ』

湧「普通なら考えられないけど」

『嫌になる。
あの人のことも、あんな人を未だに好きな自分も』

湧「そんなこと言うなって」

柄にもなく、ゆかりの頭をポンと撫でてみた。ゆかりも俺にそんなことをされると思っていなかったのか、一瞬驚いた顔をして、少し頬を紅く染めた。

湧「俺のこと好きになってよ…」

『え？』

湧「あ、いや、ごめん。なんでもない」

『…好きになれたらいいのにね』

湧「なんだ、それ」

『湧は私が知ってる人の中で一番優しいよ。冷たい時もバカにしてくる時もあるけどさ、今だって傍に居てくれるじゃない』

湧「やめろよ、そういうこと言うの」

期待しちゃうんだよ。
これ以上俺を苦しめるのはやめてよ…

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