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Vict.448 ページ48

A「亜衣ちゃん…!」





咄嗟に駆け寄り声を掛ければ、ビクリと肩を震わせ振り向く亜衣ちゃん。






亜「…Aちゃん…」




何処か気まずそうな顔をしている亜衣ちゃんを見て、



私は心の中である決意と覚悟を決める。






A「マリくんの事だけど…」




亜「え…?」




A「やっぱり、私は亜衣ちゃんを応援したい。迷惑とか、無神経だと思われても構わない」




ハッキリと、そう告げた。





亜「………」




A「亜衣ちゃんは…マリくんの気持ちを知っていたからこそ、私が亜衣ちゃんを応援する事が許せなかったんだよね?――マリくんが傷付くから」




亜「………」




A「だけど、マリくんだって私と同じ気持ちだと思うの」




亜「…っ、どういう事ですか…?」




A「マリくんは、私が勝利くんと付き合う前からずっと私と勝利くんの事を応援してくれた」




本当に、辛かったと思う。





A「勝利くんとうまくいくよう、側で見守ってくれた。誰よりも、私の気持ちを理解してた。自分の気持ちなんて後回しで…ずっと支えてくれたの」




そりゃあ、時にはオープンに気持ちをぶつけてくる事もあった。





それでも、決して困らせるとかそういうのじゃなくて…



マリくんなりの、愛情だったんだと思う。






A「応援するのも、されるのも…相手を想う気持ちは、一緒なんじゃないかな」





だから――





A「私も、諦めたくない。亜衣ちゃんにはずっと…笑っていて欲しいから」




亜「Aちゃん…」




A「亜衣ちゃんを困らせてるのはわかってる。それでも、諦めたくないの――」





もしも新たな“可能性”があるなら、



別の…未来があるなら、




私はその先を知りたい――。






亜「っ…もう、いいんです…」




A「え……」




何処か諦めの表情を見せた亜衣ちゃんに、戸惑いを隠せない。





亜「…Aちゃんの気持ちは…すごく嬉しいです。だけど、私の気持ちは変わりません。この想いを――…マリウスくんに伝える事は、一生ありません」




キッパリと、そう告げられた。





A「どうして――…」




その先の言葉が出てこなくて、沈黙が流れる。






亜「…私がAちゃんとお友達になりたいと言った日の事……覚えてますか?」




不意に、亜衣ちゃんが沈黙を破った。





A「もちろん、覚えてるよ」




そう答えて、思わずハッとした。

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セーラ - 前にこの作品を読んだ時12シリーズまであったのですが削除されてますか?確認お願いします! (2020年7月23日 22時) (レス) id: 9ffba0b2d2 (このIDを非表示/違反報告)
(名前)(プロフ) - 更新お願いします! (2017年7月7日 0時) (レス) id: 9250739760 (このIDを非表示/違反報告)
まみこ(プロフ) - 最初から読み返して見てぐっと恋人ぽくなってるのにまだまだ初々しい主人公が可愛いです。体育祭の本番どうなるかが楽しみです(^^)今後の展開を楽しみにしてます! (2017年7月5日 18時) (レス) id: b699f5b710 (このIDを非表示/違反報告)
とむろ(プロフ) - この作品とても好きです。なので、更新とても楽しみにしています! (2017年7月1日 16時) (レス) id: a233eeddf4 (このIDを非表示/違反報告)
そなた(プロフ) - 更新ありがとうございます!!:-) (2017年6月16日 14時) (レス) id: 29779a9a59 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:りん | 作成日時:2016年12月15日 17時

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