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Vict.442 ページ42

勝「全然取れてない(笑)」




そんな私の様子を見て、勝利くんが埃を取ってくれた。






A「っ…ありがと…」




何だか照れくさくて、視線を逸らす。






勝「…Aちゃん」




A「え?――…っ!」





顔を上げれば、勝利くんにキスを落とされた。





ほんの一瞬、唇に触れるだけのキス。






A「っ、ここ学校だよ…っ」




勝「知ってる」




A「だったらっ…」




勝「ダメ?」





甘く囁くような勝利くんの声に、胸の鼓動が加速する。






A「だ、め…だよ」




勝「誰も居ないよ」




わざとらしく、耳元で囁いてくる。





私が耳が弱い事を知ってて、わざとそんな事をしてくる。






A「し、資料…探さなきゃ……っ」




何とか顔を背け、ファイリングされた分厚い冊子の束を手に取る。





勝「!…危な――」




A「え…?っ、わ……!」





動揺してしまったせいか、思わずバランスを崩してしまう。






咄嗟に手を伸ばした勝利くんと共に、そのまま後ろに倒れ込んでしまった。






勝「っ…大丈夫?頭打ってない?」




私に体重をかけていた勝利くんが、そっと身体を起こす。





A「だ、いじょうぶ。勝利くんが庇ってくれたから…。勝利くんは怪我してない?」




勝「俺は全然平気。良かった…Aちゃんが無事で」




ホッと安堵する勝利くんを見て、何とも申し訳ない気持ちになる。





A「…ごめんね、私のせいで。助けてくれてありがとう」




勝「………」




A「勝利くん?」





無言のまま私を見下ろす勝利くんを見て、思わずハッとした。






今、勝利くんは私に馬乗りになっている状況。




そして、その状況を作り出したのは私。







勝「誘ってるの?」





沈黙を破り、勝利くんが口を開く。





A「っちが…」




勝「Aちゃんって大胆だね(笑)」




A「だから違うってば…!」





慌てて勝利くんの胸板を押し返そうとするも、ピクリとも動かない。






勝「…どいてほしい?」




なんて、またもや意地悪な事を言う。





素直に頷けばどいてくれると思ったのに、



勝利くんは悪戯に微笑むだけで、一向にどいてくれない。





それどころか、またしても耳に顔を近付けて来る。






勝「キスだけならいいでしょ?」




A「っ、そういう問題じゃなくて――」






私が言いかけたその瞬間、勢い良く資料室の扉が開いた。

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セーラ - 前にこの作品を読んだ時12シリーズまであったのですが削除されてますか?確認お願いします! (2020年7月23日 22時) (レス) id: 9ffba0b2d2 (このIDを非表示/違反報告)
(名前)(プロフ) - 更新お願いします! (2017年7月7日 0時) (レス) id: 9250739760 (このIDを非表示/違反報告)
まみこ(プロフ) - 最初から読み返して見てぐっと恋人ぽくなってるのにまだまだ初々しい主人公が可愛いです。体育祭の本番どうなるかが楽しみです(^^)今後の展開を楽しみにしてます! (2017年7月5日 18時) (レス) id: b699f5b710 (このIDを非表示/違反報告)
とむろ(プロフ) - この作品とても好きです。なので、更新とても楽しみにしています! (2017年7月1日 16時) (レス) id: a233eeddf4 (このIDを非表示/違反報告)
そなた(プロフ) - 更新ありがとうございます!!:-) (2017年6月16日 14時) (レス) id: 29779a9a59 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:りん | 作成日時:2016年12月15日 17時

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